グレッシャー3000からサネシュ峠へ
 去年グレッシャー3000に来たが氷河歩きはしなかった。今年は氷河を歩いて対岸の
クイユ・デュ・ディアブルまで行き、途中の小屋を経由してサネシュ峠まで歩く計画をした。
事前にサイトをいろいろ調べてコース状況を把握して来たが、予想に反する雪の多さに、
歩こうと思ったコースが通れず、現地の方々の親切で無事に歩く事が出来ました。
 去年グレッシャー3000で遊んだページ

 グシュタードからレ・ディアブルレ行きのバスに乗り、コル・デュ・ピヨンで降りました(約30分)
 セ・ルージュ(2971m)までロープウェイで上がります
          
          コル・デュ・ピヨン(1546m)駅と大型ロープウエイ

          
          セ・ルージュの北面は雪で去年の画像と比較すると雪の多さが分かります

          無雪の去年
          去年、素晴らしい眺望を楽しみましたので、今年は吊り橋は渡りません

セ・ルージュから今日歩く氷河を見ています。写真右上にラグビーボールを縦に置いたように見える所が
クイユ・デュ・ディアブレ(2908m)で、まずはそこを目指して歩いて行きます
  
   写真左からワイスホルン、チナールロートホルン、オーバーガーベルホルン、グランコルニエ、ダンブランシュ、マッターホルン、
   ダン・デランと、ヴァリスの高峰がずらりと並ぶ壮観な眺めです。氷河はサンフレウロン氷河です


          
ズームで写すと写真向かって左からダンブランシュ、その隣がマッターホルン(中央)、右端がダン・デラン黒いタワーのように見えるのが、これから雪原を歩いて向かうクイユ・デュ・ディアブレです

          
          後で出てきますが、犬ぞりで行くことも出来ます

          
          雪上車で氷河をグルっと回る事が出来るようです。15分位とか聞いています

          
          真ん中に見えるクイユ・デュ・ディアブレ(タワーの様に見える)に向かって歩きます。
          距離は約3キロだそうです


          
          暫く歩いてから振り返って写真を撮っています。
          建物があるセ・ルージュから出ているチアーリフトで氷河に下りて歩いて来ました

          
          犬ぞりのワンちゃんは、まだお客さんが来ないので寛いでいました

     
   パンフレットに氷河歩きは1時間とありました。雪上車が通った後は雪面が綺麗です

          
          スキーヤーのシュプールは圧雪されているので歩きやすいのですが、ハイカーが
          歩くのはマナー違反です。ずぶずぶ埋まるコースにすぐ戻ります


          
          雪原を歩き出してずっと左側に見えていた大きい山はベッカ・ドトン(3122m)で
          オルデホルンとも言います。海原に浮かぶ巨船のようでした

          
          主人の左側奥に見えている山の麓が、今日のゴールであるサネシュ峠の方です

          
          広い雪原はスキーヤーとハイカーが混在する領域です

               
               遙かに見えていたクイユ・デュ・ディアブル(2908m)が目の前になりました。
               不思議な所に来たと言う感想です


          
     標識には「小屋まで1時間、サネシュ峠まで2時間」とあるから「3時間掛っても余裕だね」と
     楽天的に考えていた私達でしたが、とんでもありませんでした


          
          ローヌ谷を隔てた南方向の奥にグランコンバン(4314m)が大きくみえました。
          目の前の綺麗な山はオー・ド・クリー(2969m)、下の湖はデルボランス湖です
          デルボランス湖はシオンからバスを乗り継いで行ける山上の湖で、私も行きたい湖です

          
          小さなレストランがありました。左の雪山はレ・ディアブルレ(3210m)です

  
 写真右がグランド・ミュヴェラン(3051m)、左がオー・ド・クリー(2969m)で、   ちょっとでもモンブランが
 ちょうどその間からモンブランが顔を出してくれました。              見えれば私は嬉しい


標識が示す通りにプラロシュト小屋に向かって歩き出しましたが、マークは全く無く(見えず)雪で膝下ま
で潜るようになり「これでは無理」と標識まで戻り、スキーリフトに向かって急な斜面を下り、そこからスキーリフトの下を歩く事にしました(小屋はスキーリフトの下方にあるので)
               
               結構急な斜面です。主人は用意だけしてノーアイゼン、私は付けないと
               ノロノロなので付けました


          
          サネシュ峠は、写真中央やや左に湾曲を描いている稜線を下った所にあります

          
          目指すプラロシュト小屋の屋根が見えます

          
          マッターホルンを正面に見て下って行きます

          
          プラロシュト小屋(2555m)がもう直ぐになりました。雪の凹凸が綺麗です

          
          雪道で私はちょっと苦労したが「来て良かった」と思いました

ここで小屋の方に地図を見せて、「サネシュ峠に行きたいがルート状況はどうですか?」とお聞きしたら
北側のコースはバツであると、大きく東側を回るコースを地図と景色を見ながら説明してくれました
          
          ヴァリスの山々を見ながら呑気にゆっくりしました。この時はまだ余裕でしたので

          
          教えられた通り、まず南にルートを取り、踏まれている足跡を辿って行きました。

          
          暫くすると東側に向かうようにルートをとるのですが、踏み跡が薄くなったり無くなって
          雪渓上を行きつ戻りつしました。前に見えている山がサネシュホーレです


          
          私達より後に小屋を出た若者が、私達が来るのを何気なく待ってくれているのです

          
          どこで間違ったか分かりませんが、既にコースアウトしていました。
          先頭に連られて何人かが、そのまま付いて来てしまったのです。私達もですが。

          
          オキナグサ

          
          キンポウゲ

          
          リンドウ(スイスアルプス三大名花)

          
          裾野は見えませんがサネシュホーレ(2924m)です

          
          大きな岩の上を歩きます。写真中央左の山はアルペリストック右はル・シュブラージュ。
          コースアウトしているが見通しが良い事、私達だけではない事が心強かったです。


                
                綺麗なスミレが咲いていました

          
 この川(モルゲ川)の徒渉地点を探しに、若者が上に行ったり下に行ったりして探したが見つからず、
 強行突破し一人が転んで濡れてしまいました。写真で見れば簡単そうな所ですが、この辺りは小さな
 崖にぶち当ったりして進めず、若者が一生懸命導いてくれました。コースアウトは怖いです

          
          道路に近いヴィエルアーに建つこの小屋を見たとき、「今日帰れる」と思いました。
          バスの時間に間に合わなければ「ホテル・サネシュ」に泊まる事も考えていたので

          
  小屋を出てからずっと気を遣ってくれた若者に、何度も「どうぞ先に行って下さい」と言ったのですが、
  高齢の私達を放っておけなかったのでしょうね。バス道に出てホッと一息、お母さんと話しています。
  これからサネシュ峠に行ったらバスに間に合わないので、反対方向に少し歩いてバス停に行きました

  
 サヴィエーズ・トサンフレウロンのバス停です。サネシュ峠まで30分、サネシュホテルまで20分の地点

          
          母親とおばさんと来ていた心優しい若者は、バスが来る迄そばに居て下さいました
          お礼に日本から持って来ていた民芸品を差し上げたらとても喜んでくれました


          
          サネシュ峠から来たバスに乗ります。一期一会」別れの時は涙が出てしまいました

バスで通るだけでは勿体ない様な景色を車窓から眺め、バスを二回乗り継いでシオン駅に出ました。  若者が一緒でなかったら、私達だけだったら帰れなかったのではないかと主人と話しました。       お陰様で素晴らしいハイキングが出来ました。一生忘れ得ぬ思い出として心に残ると思います


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